ローマ時代の水道橋を思わせる2階建てのベルシー橋は、セーヌ川がパリに入って5番目の橋。その上を通るのはメトロ6号線だ。トルビアック橋と同様、やはり12区と13区 をつないでいる。

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現在は立派な石造りだが、1832年に建設されたときは吊り橋だった。7月革命のあとにできた鉄製の吊り橋は有料で、歩行者馬車とも通行 料が課せられたという。当時、ベルシー港湾地域はまだパリに組み入れられてなかったので、パリ市内に入る検問所前にあたるこの界隈ではアルコールが免税だった。水上運輸で各地からワインが荷揚げされ、近辺にワイン倉庫が建ち並びぶ世界一のワイン市場の名をほしいままにしていた。活気にあふれ、多くの芸術家が集 まってヴィラージュ(村の意)を形成していた。

最初の吊り橋が強度不足だったので、1865年に拡張工事で石造りの橋が完成、その際に通行料が無料となった。その後、1904年にメトロ6号線が通り、1992年にはさらに両側に3車線拡張して、全長175m、幅40m(歩道、車道、高架線下自転車道、車道、歩道)と現在の姿となった。地下鉄下 のアーチ部分のデザインは、パティシエ好きの人ならすぐにシャルロットケーキ、でなければミシュランのタイヤおじさん「ビヴァンディウム」を連想させるだのではないだろうか。(その2に続く)

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