すっかりパリ中心に近づいてきた。たいていのセーヌ川クルーズ(遊覧船)コースがこのあたりで迂回する。

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これを読む人が必ず しもパリの地理に詳しいとも限らないと思うので、まず基本的なことを。セーヌ川は一部中州になっていて、セーヌが南東からパリに入って3分の1ほど のところに二つの島が浮かんでいる。前回のオステルリッツ橋から遠くに見えたのが、シュリー橋の通っているサン・ルイ島である。もう一つの島シテ島にか かるポン・ヌフ(Vol.001)と同じく、サン・ルイ島の切っ先をかすめている長い橋の両側がシュリー橋。ただし、ポン・ヌフは両方とも最初から ポン・ヌフだったけれども、こちらは昔、別々の吊り橋が架かっていたところに新しく建設されてこの名前になった。

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右岸のアンリ4世岸とサン・ルイ島のアンジュウ岸を結ぶのがシュリー橋のプチ・ブラ”Petit Bras(小腕の意)”と呼ばれ、長さ93m、幅20m、両側が石、中程が鉄筋のアーチ橋である。もう一つはグラン・ブラGrand Bras(大腕の意)”と呼ばれ、サン・ルイ島のベチュヌ岸から左岸のサン・ベルナール岸をつなぐ、長さ163m、幅20m、三つのアーチ(46m、 49m、46m)からなる鉄橋である。1877年8月25日落成したシュリー橋は、当時、オスマン男爵の指導のもとに進められていたパリ都市計画の一端と して建設された。バスチーユ広場からまっすぐのびる大通り(Boulevard Henri IV)がセーヌ川を斜に横切る橋で、この通りはサン・ジェルマン大通りにつながっている。(その2に続く)