次にかけられた橋も木製で、1549年から王族はじめ商人、聖職者など、さまざまな人をシテ島に渡す役目を果たすが、1616年の大洪水で流され、1618年から1624年までの工事を経て、今度は32軒の建物を乗せたりっぱな石橋となる。これがずいぶん長持ちした。1809年、老朽化と橋幅の狭さから立て替え工事が決定され、これまで4つだったアーチを3つにして船の航行がしやすくなった新しい橋は1857年に落成し、現在に至っている。

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格別美しくもなければとくに華やかな話題に富んでいるわけでもない。この橋をわざわざ見に来る人は誰もいないだろう。しかし、噴水のあるサン・ミッ シェル広場は待ち合わせ場所の定番で、左岸の橋のたもとには地下鉄4番線のサン・ミッシェル駅とRERのB線、C線の出入り口があり、ひっきりなしに人や車やハスが橋の上を行き来している。誰もが格別意識もしないで幾度となく通っている橋ではないだろうか。

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ナポレオン三世の第二帝政時代に建てられた橋の特徴で、橋桁の中央に大きく「N」のマークがつけられている。サン・ミッシェル橋の幅は30メートル、長さは62メートル。島を抜けて右岸のシャトレに向かう橋もほとんど同じ形態をしているが、そちらはシャンジュ橋という。島にかかるほかの橋とこの二つの橋が違う特徴は、対面通行でバス路線が何本も通っていること。ときにはバスが数珠つなぎに連なることもあり、かなりの交通量を支えている。(その4に続く)